湖底より愛とかこめて

ときおり転がります

二人を超えてゆけ―デルカダール・ローマ

 本稿では、この間の紋章の記事で先送りした、ドラクエ11の大国「デルカダール王国」の紋章・国章「双頭の鷲」のシンボルとしての意味を考察していきます。

 この間の紋章の記事です↓

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 ドラクエ11の世界「ロトゼタシア」に存在する国や町村にはおおむねモデルとなる現実の国があるようで、こまかいところもよく作ってあります。ドラクエ3は位置と名前が現実の国々をモデルとしていましたが、今回は国の中身ですね。

(アラブの国をモデルとしているサマディーはアラブと同じに強い名馬の産地であったり、風車の情景が美しいバンデルフォンはオランダでオランダ人男性はグレイグおじさんがそんなに珍しくないほど高身長だったり)

(このへんのモデルのこともまた別記事で話しますね)

 そういった作り込まれた国々の中でも特に、デルカダール王国は魔王が潜伏してたわ、最初呂布みたいにスゲーこわい敵だった将軍が隠し仲間キャラになるわ、国章がキャラ紋章と並んでピンバッジになるわで、特別な国として扱われています。

 ここではそのデルカダールと国章に表されたモチーフを、モデル含めて確認していきますね。

  • 超えるべきもの
  • 欧米諸国家における「双頭の鷲」
    • 鷲か、獅子か、それ以外
    • 意匠の来歴
    • 「神聖ローマんち」
  • デルカンとダール
    • 「ローマ」とデルカダール
      • 丘がちな高地である
      • 地中海のようなものがある
      • 城壁との位置関係と居住区の身分差
      •  兄弟によって開かれた
      • 男社会である
      • 歴史が途切れてない
      • 信心深くない
    • ロムルスとレムス
    • ふたつの王冠
  • 「2」の力、そして限界
    • 矛盾
    • 太極図
    • フルール・ド・リス
  •  「ふたつでひとつ」を超えて

 

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キナイとロミアー人魚の悲恋イベントとはなんだったのか

 本稿ではドラゴンクエスト11、「ナギムナー村」の漁師キナイ、キナイ・ユキと人魚ロミアの恋のイベントの意味あいについて考察していきます。

 

 前回のキャラ紋章の記事

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で、先送りした、デルカダール国章の話をしようと思ってるのですが、その前にちょっと別の話を……。

 

 ドラクエ11のテーマを「星と一般人の断絶」であるとたびたび話しているのですが、

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ナギムナー村の「人魚の悲恋」イベントはなんだかそういうテーマの中で意味合いがはっきりせず、これだけは「もしかして自分ぜんぜんテーマ読み違えてるんかな?」とずっと思っていたものです。

しかも、選択肢の正解もはっきりしない、いずれにしても美しくも悲しい結末を迎える、ドラクエにしてはけっこうパッキリと明るいドラクエ11の中では、逆にやや異彩を放っているエピソードです。

 しかも過ぎ去りし時を求めたあとのロミアの運命の変化など、不可解なことも多く、「えっ?」という後味を残してくる。だからこう、ある意味旧来のドラクエらしいともいえるエピソードでもあるわけです。

 

  • 「人魚の悲恋」イベント経緯
  • ドラクエ11の中でのナギムナーの異質性
  • ドラクエ6の「異類婚姻譚の挫折」
  • 「逆説の段落」としてのナギムナー村
    • 運命の固定、人への期待
    • 「抗った者」の末路
  • キナイ
    • 「異国の空き瓶を集めている」
    • 同じ手をしている
  • ロミア
    • なぜ二人の運命は変わったのか
    • いつか―ネルセンとセレン

 

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生き様、星となれ―キャラ紋章で読むドラクエ11

 本稿では、ドラゴンクエストⅪの各キャラにデザインされている「紋章」の意味について読み解いて考察していきます。みなさん紋章ピンバッジつきの『ドラクエⅪS』ゴージャス版・夢のゴージャス版の予約はされましたか?

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 どれも美しくキャラらしいデザインですね。真ん中のシンボルデザインがゲーム中のスキルパネルのカタチだった(というかスキルパネルがシンボルのカタチをしていたのか?)というのも激アツで大好きです!

 服の色の記事を書いていたら次キャラ紋章の話するよ~て言ったロトの紋章の記事から一か月近くも経ってしまいました。服の色の記事でも述べたように西洋の紋章には本来は色ってメッチャ重要なものでとりあえず先に書いておきました。

 今回はキャラピンバッジ紋章のおおむねのモデル形式である、西洋の大紋章のポイントをふまえて話していこうと思うので、実在の西洋の紋章だとここに色の意味が乗ってくるのね~くらいに思っていてください。

 

  • 紋章とは?
    • 大紋章
    • 大紋章の構成要素
    • 大紋章じゃないやつ
    • 関係を表す紋章
  • パーティーメンバーたちの紋章
    • "悪魔"と釣り針―主人公
    • 心のホーム、心の檻―カミュ
    • めぐる命の大樹―ベロニカ、セーニャ
    • 清濁と気高き国主―マルティナ
    • 法皇の聖なる魂―ロウ
    • いつか一緒に輝いて―グレイグ
    • 三位一体の花―シルビア
  • 架空の紋章

 

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この美徳からの卒業―衣装色で読むドラクエ11②

 この間「明日朝早いからよ」つって力尽きた記事をけっこう読んでいただけましたので、

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予告通り上記事をふまえまして、中ボスの人のおもしろ服について少しお話ししましょう。

上の記事も「紋章の話の前に軽く書くか~」て言っててああなったので別記事に立てときます。

 

  • 道化
  • 白ワントーンきれいめ、タッキースタイル
  • 真実と愛と道しるべの光
  • 黄金の鷲

 

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覚醒の布―衣装色で読むドラクエ11①

本稿は、ドラクエ11のキャラの服の色、衣装デザインの意味について読み解いて考察していきます。

 というのも前回の2つの記事で「ロトのしるし」(=ロトの紋章)について話したので、

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次は今度出るゴージャス何?とかについてくる各キャラクターのピンズの紋章について西洋紋章学をふくめて読むよ~☆みたいなことを言ったのですが、

紋章の描画のカタチの前に、このピンズがついてるじゃないですか。

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 ハァーッ! バチンバチン!

 

  • 色彩豊かな中世
    • 戦士の青・やべえ奴の黄色―グレイグ
    • くすんだ青緑―カミュ
    • 輝く光の色―セーニャ、ベロニカ
    • 王者と仙境の金―ロウ
    • 魔性のセクシーの緑―マルティナ
    • 逸脱者の縞―シルビア
    • 「あわい」の紫―主人公

 

 

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"ロトの子孫"とは誰か②―カインの末裔

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前回記事

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↑では、「ロトの子孫」が何者なのかについて、「貴い血筋(貴種)」と「天命」の点からなんやかんや言いました。

 ドラクエⅠで勇者がロトの子孫として旅立つが、結局本当にロトの子孫なのかどうかはあえて明らかでない」ことについて、前回の内容をまとめると、

①「選ばれし血筋の者」というのは誰にでも感情移入しやすいエンタメ王道で

②血筋の特別な優位性があってもなくても「天命」はくだることがあり

➂力をもったものが「そうなんです」と言えば血筋の「証拠」は認められるんだよ

 てなところでした。

 後半である今回は、「勇者」つまり「勇気あるもの」の、「しるし」としてのロトのしるしというアイテムについて話していきたいと思います。

 

  • ロトの「紋章」
  • しるし
  • 薔薇の刻印
  • カインのしるし
  • 「あなたがたはロトの子孫たちですね?」
  • 鳥とお魚

 

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"ロトの子孫"とは誰か①―天命のしるし

 この間ドラクエの日でセールがあったので、ドラゴンクエストロト三部作をやろうとしていて、いまⅡが終わったところです。

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 仲間がいるっていいなあ(サマルトリアの王子が死んでキメラのつばさも買い忘れおっかなびっくり最寄りの町まで歩きながら)。

 

 この記事↓でも書いたように、当方は少年時代、ドラクエに対して「権威ある勇者の血筋に生まれた者が神の出来レースを演じさせられる話でござるか~?」とスネた目で見ていたのですが、なんかその最たるものであるロトの血筋ってやつがなんかけっこう謎めいていておもしろいので、まだ肝心のⅢをやってないのですが思うところを書くものです。

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  • 貴種
    • ①神の子孫系貴種
    • ②天命系貴種
  • 伝国の玉璽、あるいは「源氏の流れ」
    • 毒沼からロト
    • 廃井戸から玉璽
    • 「源氏の流れをくむ」
  • 勇気を胸に、いかずちを手に

 

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